前回、糖尿病の三大合併症の話であったが、その一つ糖尿病腎症について紹介する。
健康な腎臓は、血液を濾過して、体内の老廃物を尿と一緒に排出するという働きをする。
腎臓は糸球体という毛細血管の塊で構成されており、この毛細血管が網の目の役割を果たしている。
高血糖が続くと、この毛細血管が動脈硬化を起こしてしまい、毛細血管(網の目)が粗くなる。網の目が粗くなるものだから、網の目を通り抜けて、尿中にたんぱく質が出たり、老廃物が排泄されなくなり、体内にたまる。これを尿毒症という。
自分の力で老廃物を排出することができなくなるから、人工的に血液を浄化しなければならず、定期的に人工透析をうけることになる。
以下、
文藝春秋三月号
「名医に問う」
-糖尿病50問50答-
より「抜粋」
糖尿病腎症になると、タンパク質も制限されるので食事療法がさらに大変になる。
糖尿病だけで合併症のない段階では、炭水化物を制限することになるが、糖尿病腎症を発症したらタンパク質も制限することになり、炭水化物もタンパク質もだめ!!食べるものが無くなってしまう!!
いまは良い薬がどんどん出てきているそうであるが。
(次回につづく)